クルーズ船でも感染者ゼロ 自衛隊のノウハウを公開

寺本大蔵
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 防衛省は14日、新型コロナウイルス感染防止対策をまとめた資料をホームページで公開した、と発表した。自衛隊は集団感染が広がった大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の船内活動でも感染者を出さず、自治体などからノウハウを教えてほしいとの要請が相次いでいた。

マスクを外す時は

 資料は陸上自衛隊の東部方面衛生隊が作った。自衛隊員が実演する写真や図入りで全37ページ。例えば、マスクを外す際は事前に手指を消毒したうえでゴムの部分だけを持って外すことを推奨する――などノウハウ満載の内容だ。

 ほかにも、消毒剤の品薄状態が続く中、「次亜塩素酸ナトリウム」は人体には適さないが「物の消毒に極めて有効」と紹介。市販の塩素系漂白剤などを水で薄めて溶液をつくり、手袋をつけてドアノブ、受話器、パソコンなどを拭き取る、としている。この資料は、防衛省の共済組合が運営する「ホテルグランドヒル市ケ谷」(東京都)でも、感染の有無を調べるPCR検査の結果を待つ人を受け入れるにあたって、活用されたという。

「日常生活でも」

 河野太郎防衛相は14日の記者会見で「延べ4900人規模で活動し、1人も感染者が出なかったことで、自衛隊の防護体制に対する信頼が増した」と強調。「テキストを公表することで、日常生活での感染防止にも役に立つと思う」と幅広い活用を訴えた。

 ホームページの「新型コロナウイルスから皆さんの安全を守るために」は、こちら(https://www.mod.go.jp/js/Activity/Gallery/images/Disaster_relief/2020covid_19/2020covid_19_guidance1.pdf別ウインドウで開きます)。(寺本大蔵)

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