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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、各地で休校や施設の休館が続く。通常とは異なる生活を強いられるなか、知らず知らずのうちに心身に蓄積するストレスに対処するにはどうすればよいのか。山口大学医学部精神科神経科の准教授で付属病院で診療にあたる松原敏郎さんに話を聞いた。

 松原さんは新型コロナウイルスについて「終息の時期が見通しづらく、不安やストレスを抱くのは自然な反応」と話す。一方で、過度なストレスに持続的にさらされることで、心身に不調が生じる可能性も指摘する。

 ストレスによる変調を自覚するにはどうすればよいか。松原さんは、不眠▽食欲の低下や増加▽疲れやすさ▽気分の落ち込みやイライラをサインとして挙げる。「いつもの自分と違うと感じたり、周囲の人から疲れた様子を指摘されたりしたら注意してください」と松原さん。変化の兆候に気づいた場合、ふだんより早く寝たり、好きなことをしてリラックスしたりすることが重要という。

 新型コロナウイルスについて感じる不安を言葉にして、周囲に聞いてもらうことも不安を和らげる手段の一つという。SNS上などで使われることが増えた『コロナ疲れ』や『コロナうつ』といった言葉に触れるのも「みんなしんどい。自分も無理をしているかも」と気づくきっかけになる可能性があるという。

 休校が続く中、子どものストレスにはどう対処すればよいか。松原さんは「子どもが何に不安を感じているのか見極めるのが大切」と話す。新型コロナウイルスについて恐怖を抱いているのなら、保護者がニュースなどで得た正確な知識を伝えてあげるのが大切という。友達に会えないことにストレスを感じているなら「スマートフォンやパソコンで友だちと積極的に連絡を取らせてあげるのも一つの手」と話す。

 連日、新型コロナウイルスに関連するニュースが報じられているが、インターネットなどでは誤った情報も流れる。「パニックを避け、心の健康を保つためにも情報リテラシーが重要。複数の情報源に触れて、真偽を見極めることが大切」と話す。一方で情報を見過ぎて疲れがたまる場合は「ニュースに触れる機会を自分で制限することが有効な場合もある」という。(山崎毅朗)