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 東南アジア諸国連合と日中韓(ASEAN+3)の首脳会議が14日、テレビ会議形式で開かれた。新型コロナウイルスの感染防止などについて協議。安倍晋三首相は各国が持つ情報などを共有するため、「ASEAN感染症対策センター」を設立することを提案し、各国から賛同を得たという。

 安倍首相が会議後、記者団に説明した。それによると、首相は会議で「自由、透明、迅速な形で各国が持つ情報や知見を共有するべきだ。強固な連携で、国境を越えて感染が拡大するウイルスと対峙(たいじ)するべきだ」と訴えたという。

 首相は「防護服などの物資はASEAN地域からの輸出に依存している」と強調。一部の国で自国の医療物資の不足を補うため、輸出を控える動きが出ていることを念頭に、物資やサービスの円滑な貿易・流通を維持すべきだと訴えた。ASEANを中心にサプライチェーン・ネットワークを強化することも求めた。

 また、新型コロナ感染症の治療薬として期待される「アビガン」の臨床研究拡大について、早期の治療薬開発の重要性で一致したという。

 今回のテレビ会議は、ASEAN議長国のベトナムの呼びかけで実現した。

 ベトナム政府などによると、テレビ会議に先駆けて開かれたASEAN首脳のテレビ会議では、新型コロナに対応するための新たな基金を創設する方針が決まった。検査キットや医薬品の調達のほか、ワクチンの開発などに使うことが想定されている。

 参加した首脳からは貿易など経済分野への影響を懸念する声も出た。フィリピンのドゥテルテ大統領はコメを中心とした食料供給の停滞に危機感を示し、「ASEAN域内での円滑な流通を確保するべきだ」と発言した。(太田成美、ハノイ=宋光祐)