[PR]

 熊本県の田嶋徹副知事は14日夜、新型コロナウイルスに関するデマ情報を、無料通信アプリLINEを通じて県幹部と友人ら約10人に広めていたことを明らかにした。感染拡大防止に向けて重要な情報と判断したという。記者会見で田嶋氏は「県民の皆さんに正確でない誤った情報を流し、申し訳なく思う」と陳謝した。

 田嶋氏によると、9日に友人からのメッセージをLINEで受信した。日本赤十字社医療センター(東京)の医師をかたり、「私の病院のコロナ病床は満床になった」「現場ではすでに医療崩壊のシナリオも想定され始めている」として外出を自粛するよう呼びかける内容だ。

 報道を通じて都内での感染拡大を見聞きしていた田嶋氏は、このメッセージを広める必要があると判断。真偽を確認しないまま「ある方からの情報です。一人でも多くの人にこれを拡散してほしいとのこと」と書き添え、同日中に県幹部と友人にLINEで送ったという。受信した人は「熊本県田嶋副知事からの情報提供です。皆さん参考にしてください」と書いてさらに拡散させたという。

 同様のメッセージは各地の日赤病院の医師をかたる形でSNSなどで拡散されている。日赤医療センターはホームページで「問い合わせが多数寄せられており業務に多大な支障をきたしている」「本件内容は当センターで発信したものではない」と説明している。(大木理恵子)