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 ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、6月から中国で開催予定だった世界遺産委員会の延期を決めた。ウェブサイトで発表した。自然遺産候補の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島、沖縄両県)の登録審査が行われる予定だった。新たな日程は協議中としている。

 今年の委員会は6月29日~7月9日に、中国・福州市で開かれる予定だった。自然遺産の場合、ユネスコの諮問機関である「国際自然保護連合(IUCN)」が委員会開催の6週間前までに、各国の推薦候補の登録可否を勧告することになっている。5月ごろに勧告されることが多いが、委員会開催の延期に合わせて遅れる可能性がある。

 「奄美・沖縄」は琉球列島に点在する4島。国の特別天然記念物のアマミノクロウサギなどさまざまな希少な生物が生息する。政府は2017年2月に自然遺産候補として推薦。しかし、18年5月にIUCNから、沖縄本島の米軍北部訓練場の返還地を推薦地域に含めるなどの見直しが必要と指摘され、「登録延期」の勧告を受けた。そのため推薦をいったん取り下げ、対策を講じて、19年に再推薦していた。

 一方、「北海道・北東北の縄文遺跡群」を世界文化遺産に推薦することも決まっており、来年夏予定の委員会で審査される見通しだが、現時点では影響はわからない。(水戸部六美)