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 安倍晋三首相が全世帯に2枚ずつ布マスクを配る方針を表明してから2週間余り。17日から東京都内での配布が始まる。かかるお金が約466億円に上るとされ、費用対効果が疑問視される。全世帯に先んじて、布マスクが届けられた介護施設や保育所の人たちは、どう受け止めているのか。

 「(感染が)いつ収束するかわからない現状を考えると、助かります」。神奈川県の介護老人福祉施設で働く斎藤英一郎さん(56)は14日、施設に届いた布マスクのうち2枚を受け取った。「施設内の感染リスクを少しでも減らしたい」

 試しに着けると鼻の上からあごの下まで覆われ、「厚みもあり、意外と安心感がある」と言う。ただ、飛沫(ひまつ)を防ぐ効果がどの程度かわからず、上から自前のシリコンマスクをかぶせて使うつもりだ。

 一方、戸惑う声も。東京都江戸川区の特別養護老人ホームのパート従業員、富田充貴さん(32)は「届けてもらったのはありがたいが、介護現場で安心して使える性能ではない」と話す。一般的なマスクに比べてサイズが小さく、顔からずれやすいと感じる。段ボール箱の中で、個包装のものと50枚ほどの束が交ざっていたことも、衛生面の不安を感じたという。

 今後の全世帯配布に約466億円の経費が見こまれることについて、富田さんは「マスクが足りない家庭や施設もあれば、十分に備蓄がある場所もある。税金の無駄遣いにならないようにしてほしい」と語った。

 9日に布マスク1枚を受け取った神奈川県の40代女性も「小さくて実用性はない」。勤務先の認可保育園は、くしゃみをしたり涙や鼻水を流したりする子どもとふれあう機会が多い。布マスクでは不安なため、市販の不織布マスクを使い回すという。佐賀県の30代女性も、児童発達支援施設に通う次男が布マスク1枚をもらったが、使っていない。女性は「自分で作ったマスクがあるので……。もったいないですよね」。

【動画】新型コロナウイルスの感染拡大で注目が集まる布マスク。正しい洗い方を紹介します=日高奈緒撮影

 「これでもありがたいですが、…

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