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 医師が個人加盟する全国医師ユニオン(約120人)の植山直人代表は16日都内で会見し、医療従事者の過労死が増えることへの懸念を訴えた。「感染症患者への対応はマンパワーを必要とし、医療従事者の過重労働や感染不安が高まっている」と述べた。

 日本では医師が人手不足で、長時間労働が以前から深刻だった。厚生労働省の調査によると、病院勤務医の4割は、過労死ラインの月80時間を超える時間外勤務をしている。コロナショックに対応するためさらに長時間労働が広がり、現場の医師や看護師らは精神的にも消耗している。

 医師が労働者として扱われず、無給や非常に安い報酬で働かされている問題もある。同ユニオンの調査では、ある医学部の大学院生が時給1100円で感染者の診療に組み込まれ、大学病院側から「感染しても労災にはならない」と言われたという。

 マスクや防護服の不足も続く。同ユニオンによると医療用マスクが週1枚しか使えない病院もあるという。政府は医療機関にマスクなどを優先配布しているというが、植山代表は「国からの支援は現場までなかなか届いていない」と主張している。(細見るい)