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 新型コロナウイルスの感染拡大で、医療現場で使われるマスクやガウンといった防護具の不足が深刻化している。政府は危機感を強め、安倍晋三首相は15日と16日、2日連続でこうした製品をつくる企業幹部とテレビ会議を開き、増産を求めた。在庫が出れば買い取ると説明するなど後押しに躍起だが、不足状態の解消には時間がかかりそうだ。

 医療従事者が使うN95というマスクやかっぽう着のように首から下を覆う医療用ガウンは、ウイルス感染から身を守る高性能なものだが、すでに使用に制限がかかっている。

 神奈川県のある総合病院は3月下旬、「N95は入手が非常に困難、より一層の節約を! 患者に接するスタッフのみが使用してください!」と職員に注意喚起するメールを送った。兵庫県内の総合病院の女性医師は「マスクも手袋も、何もかも足りていない。マスクはこれまで1日に何度も取り換えていたが、医師と看護師は1日1枚、事務は2日使えと通知がきた」。千葉県内の病院に勤める男性医師も「マスクは3月から週3枚の配給制で、5月まで入荷予定がない」と話す。

 日本医師会の横倉義武会長は15日の会見で、各都道府県医師会への調査から、N95マスクは月3千万枚、ガウンは月2千万~3千万枚必要だが、ともに不足していると指摘。「それぞれの医療機関であと何週間、何カ月持つか調査している」とし、「アウトブレイク(感染爆発)が起きたら医療崩壊が起きかねない」と危機感をあらわにした。

首相「売れ残れば国が買い上げる」

 企業側には、新型インフルエンザの流行後、マスクなどの在庫が積み上がった経験から増産に消極的なところもある。このため、安倍首相は16日のテレビ会議で「売れ残れば国が備蓄用として買い上げる」「安心して思い切った増産をしてほしい」「2500億円規模の予算を用意し、必要なら予備費も投入する」と懸念の払拭(ふっしょく)に努めた。

 増産の動きも出ている。白衣などをつくるナガイレーベン(東京)は16日、洗濯して何度も使える医療用ガウンを開発したと発表。6月以降、国内外の工場で月20万枚の生産を見込む。マスクメーカーの興研(東京)は同日、国内工場の設備増強を発表。8月には月200万枚のN95を生産できるという。政府の買い上げ方針については、「増産へ設備投資しやすい環境にはなると思う。我々も在庫が出れば利用したい」と話す。

 クリーンルームなどの設備を持…

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