拡大する写真・図版新調され掛け替えられた浅草寺・雷門の大提灯(ちょうちん)=2020年4月17日午前7時56分、東京都台東区、池田良撮影

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 大きく、静かに、ゆらり~。東京・浅草のシンボル、浅草寺の雷門に下がる大提灯(ちょうちん)が7年ぶりに新調され、17日に掛け替えられた。これまではほぼ10年ごとに作り直されてきたが、昨年の台風などで劣化が進み、東京五輪も控えていたことから時期を早めた。新型コロナウイルスの影響で、お披露目のイベントは中止され、奉納の祈禱(きとう)だけが行われた。

 浅草寺の総門である雷門は、風神雷神を左右にまつっていることに由来し、江戸中期には飾られていたことが浮世絵などからもわかる。1865(慶応元)年12月の田原町大火で炎上したが、その後、持病の快復祈願に訪れていた松下電器創始者・松下幸之助氏の寄進によって1960年に再建された。以来、大提灯下部の錺(かざ)り金具には正面に「松下電器」、背面に「松下幸之助」と記した銘板が付けられている。今回、この金具が初めて新調され、金色の輝きが増した。

拡大する写真・図版新調され掛け替えられた浅草寺・雷門の大提灯(ちょうちん)=2020年4月17日午前7時9分、東京都台東区、池田良撮影

 大提灯は高さ3・9メートル、幅3・3メートル、重さ700キログラム。福井産の手すき和紙を用い、骨組みは京都・丹波の竹林から切り出した一本竹を使っている。71年に2代目の新調を担って以来、今回までの6代は京都の高橋提灯で制作され、大き過ぎて高速道路の料金所を通れないため、一般道を使い2日をかけて運ばれた。

 この日は午前6時から大型トラックが横付けされ、とび職が取り付けを始めた。浅草寺庶務部の清水谷尚順執事は「イベントは中止したが、観音様にはあかりをともして差し上げたい。感染収束に向けての灯火となって欲しい」と話す。早朝に散歩がてらに訪れた近くに住む50代会社員の女性は「提灯がないと、どこの山門だか分からない。戻ってきてうれしい。朱が鮮やかで金具の金色が輝いてみえます」と声を弾ませた。(柏木友紀)

拡大する写真・図版新調された浅草寺・雷門の大提灯(ちょうちん)=2020年4月17日午前9時14分、東京都台東区、池田良撮影

拡大する写真・図版浅草寺・雷門の大提灯(ちょうちん)が新調され掛け替えられた。新型コロナウイルスの影響で奉納式の中止を案内する紙が貼られた=2020年4月17日午前7時37分、東京都台東区、池田良撮影