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 自民党の岸田文雄政調会長が16日夜、自身のツイッターで、新型コロナウイルス対策として政府が国民への一律10万円給付を決めたことについて、「自民党としても当初から訴えてきた」と発信した。撤回した減収世帯に対象を絞った30万円給付案を主導したのは岸田氏だっただけに、党内やネット上などで疑問の声が上がっている。

 岸田氏はツイッターで、「皆様の暮らしを守るために、自民党としても当初から訴えてきた10万円一律給付を前倒しで実施することを総理が決断しました」などと発信。「あとはスピード、全力で取り組みます」と早期の給付を目指す考えを強調した。

 実際に、自民党内でも10万円の一律給付を求める声は根強くあったが、岸田氏が今月3日、安倍晋三首相との会談で「一定水準まで所得が減少した世帯に1世帯30万円支給すべきだ」と進言し方針が決まった。それでも、党内の反対意見は収まらなかったが、岸田氏が「今後の追加対策でさらなる現金給付を政府に求める」と説得し、自民党として了承した経緯がある。

 岸田氏のツイートに対し、細田派の中堅は「あんなことやらないほうがいい」。岸田派内からも「負け惜しみみたいだ。振る舞いがなっていない」(衆院中堅議員)との声が上がった。ネット上では「岸田さんは反対していたんじゃないのか。国民はそう思っている」「自分たちの手柄みたいに言わないで」「世論に押されただけでしょ」などの批判が相次いだ。

 次の自民党総裁選で「ポスト安倍」を目指す岸田氏は、課題とされる発信力強化のため、今月からツイッターを始めたばかりだった。フォロワー数は今のところ2千数百ほどだ。(西村圭史)