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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、いち早く緊急事態宣言の対象区域になった福岡県で、医療機関での感染が相次いでいる。別の病気で入院した患者が院内に持ち込んでしまう例があり、16日には県医師会が窮状を訴えた。感染者数も増加の一途で、現場の切迫感は日に日に増している。(竹野内崇宏、宮田富士男、宮野拓也)

 福岡県によると、県内では17日までに3カ所の病院でクラスター(感染者集団)が発生。患者や病院スタッフらの感染者は計50人以上にのぼる。

 春日市の福岡徳洲会病院では、15日までに入院患者4人と看護師ら職員4人の感染がわかった。県内12の「感染症指定医療機関」の一つ。同日までに4人の感染者を受け入れていたが、院内感染が起きたのは感染症病棟ではなく一般の病棟。最初の判明は、内科系の疾患で3月下旬に入院した70代の男性だった。

 コロナが疑われる患者ならば防護策をとれるが、約600床ある同病院で「全ての一般患者に同程度の対策はとれない」と児玉亘弘・総合内科部長は言う。「マスクや手洗いは適切にしていたが、知らない間に感染が広がるのが、この病気の恐ろしいところだ」

 今月1日以降に職員19人の院内感染が判明した北九州市門司区の新小文字病院でも、発端とみられる80代の男性は、頭部のけがで救急搬送されてきた患者だった。甲斐秀信院長は「救急車で受け入れた外傷の患者であり、新型コロナの感染を疑わせる兆候はうかがわれなかった。『まさか』というのが正直な感想」と振り返る。

 院内感染が頻発すれば、地域医療全体に深刻な影響が及ぶ。福岡徳洲会病院では職員を含む60人超の濃厚接触者の調査などのため、9日以降、救急車の受け入れや外来診療を一部制限している。乘富(のりとみ)智明院長は13日に記者会見し、「地域の皆様に不自由や不便をかけ、心苦しく申し訳ない」と謝罪した。

 高まる感染リスク。医療現場は危機感を強める。

 福岡市中央区の総合病院は、保健所の要請などでコロナ感染の疑いがある患者の外来を受け入れている。肺のCT検査と血液検査を行い、疑いが濃厚になった場合にはPCR検査の検体採取を行う。14日までに7人を診たが、全員が陰性だった。

 使われていなかった古い救急外来用の入り口を感染の疑いがある来院者用とした。疑いのある人専用の待合室や診察室を設け、防護服やゴーグルなどの7点セットを着用した医師や看護師、診療放射線技師の3人で対応している。

 ただ、防護服はSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した2003年に買い置きしていたもの。在庫は100着で「なくなれば受け入れはできなくなる」(同院事務長)。

 高齢の入院患者を多く抱える福岡市東区の原土井病院では「新型コロナウイルスは水際で阻止」を合言葉に、「発熱外来」を2月に新設。発熱患者は1階の外来入り口近くで対応し、発熱外来専用の診察室に導く。熱がない外来患者は3階の診療フロアに上がってもらう。感染の疑いのある人の動きを限定して、他の人への感染を防ぐ。これまで職員や患者の感染者は出ていないという。

 16日に記者会見した県医師会…

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