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 一時は所属先を失い、病気もけがもした。阪神の新外国人ジョン・エドワーズ投手(32)は過去に何度もあったピンチを乗り越え、来日を果たした。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が見えない中でも、落ち着いた表情に変わりはない。「新・八回の男」を支えるものは何か――。

 阪神の新外国人右腕エドワーズは元外野手で、マイナーリーグで5年以上プレーしたが芽が出なかった。その後、独立リーグで投手に転向した変わり種だ。

 2016年には右ひじを手術し、翌年は無所属。さらに精巣がんを克服するなど人一倍の苦労をしてきた。「困難を乗り越え、今ここにいることに感謝している」。聖書から学ぶのが日課で、32歳の年齢以上に落ち着いて見える。「やるべきことをやれば神様が助けてくれる」と信じる。

 大リーグでの通算49試合の登板は全て救援。150キロ前後の直球にカーブ、縦のスライダーを織り交ぜる。

 昨季、来日1年目で58試合に登板、防御率1・38をマークしたジョンソン(現大リーグ・パドレス)が退団。エドワーズは抑えの藤川球児につなぐ「新・八回の男」として期待される。オープン戦では4試合で1失点と結果を出した。

 春季キャンプ中には元野手として豪快な打撃も披露。「長い試合で野手がいなくなれば」と、代打での登場にも意欲を見せた。

 3月下旬から3週間は自宅で待機し、妻と3人の息子との時間を大切にしたという。「子供たちはいつもタイガースのユニホームを着ている。一緒に野球をするのが一番のトレーニングだったよ」。聖書の勉強もオンラインのスクールで続けた。「がんになった時も、今回の状況にも恐怖はなかった。自分が何をすべきか分かっている。今は野球だと思う」。何事にも動じない精神力をシーズンでも見たい。(藤田絢子、伊藤雅哉