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 たとえ経済的に苦しくても、DJ・ジョンソンは野球をあきらめなかった。今季広島に新たに加わった30歳の右腕は、再建を期す救援陣の力になれるのか。新型コロナウイルスの影響で開幕が見通せないなか、苦労人の心の内を聞いた。

 広島に新加入した右腕のDJ・ジョンソン。左腕エースのK・ジョンソンとはもちろん別人。もじゃもじゃのひげがトレードマークだ。ロッキーズで大リーグデビューしたのは、2018年9月のこと。29歳という遅咲きだった。

 マイナーリーグで初めて投げてから8年が経っていた。その間、生計を立てるためにアルバイトも経験。オフには材木置き場で月曜から金曜まで1日12時間、土曜も5時間、フォークリフトを操り、力仕事に汗を流した。「今から4年ぐらい前のこと。そんな昔じゃないよ。そのあとも野球をするためにメキシコに行ったし、いろいろあったね」

 大リーグでは中継ぎとして起用されていた。直球とカーブが持ち味で、昨季4連覇を逃し、救援陣強化に乗り出した広島の目にとまった。

 17年から3カ月に1度、手入れをしながら伸ばすもじゃもじゃのひげが目立つ。広島のチームキャップにヒゲを再現して着けた「ヒゲキャップ」も早速グッズ化された。

 オープン戦や練習試合では結果を残せず2軍で再調整したが、今は再び1軍に合流している。「経験はすべて自分の恵み」と語る。苦労を知る人だからこそ、言葉にも力が宿る。

 開幕が度々延期になり、モチベーションを保つのが難しい状況だが「うまくいかないところをチェックするなど、ポジティブに捉えようと思う」。一日一日を糧とする。