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 新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク不足は、高齢者の介護現場でも頭の痛い問題だ。ただ、思わぬきっかけで寄付につながることもある。

 宮城県気仙沼市で和装肌着の専門店「たかはしきもの工房」を営む高橋和江さん(60)は、肌着の素材を生かした布マスク500枚を市内の介護用品会社に寄付した。

 2005年から吸汗速乾生地を使った和装肌着を作り、各地の催事やネットで販売。新型ウイルスの影響で催事がなくなったため、今月に肌着の生地を使ったマスクを試作。工房と同じ建物にある介護用品会社から「現場で不足している」と聞いて贈ることにした。

 マスクは柔らかく伸縮自在で、耳にかける部分をハサミで切り広げると、顔のサイズに合わせられるし、洗えもする。口の部分は2重で、フィルターや医療用マスクに使われるポリプロピレン製の不織布が1枚付いている。

 10日、マスクを受け取った介護用品会社のスタッフが「助かります」。介護現場のケアマネジャーたちに使ってもらう。高橋さんの店は9年前の東日本大震災の津波で浸水して商品が全滅。「傷ついた街で生きる者同士、助け合わないと」と励ました。

 11日からネットでも1枚750円(税別)で販売。問い合わせは「たかはし」(0226・23・1457)。(星乃勇介)