感染もクレームも恐怖 スーパー疲弊「頑張ってるのに」

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中島嘉克 土居新平
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 緊急事態宣言の対象が全国に広がって外出自粛が強く求められるなか、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどが営業を続けている。生活必需品を扱う「社会インフラ」の役目を担っているためだが、現場で働く人たちは新型コロナウイルス感染への恐怖だけでなく、客からのクレームとも向き合う日々が続く。

 東京都内にあるファミリーマートの店舗で16日午後、レジカウンターに透明のビニールシートが天井からつるされた。客と従業員を隔てて飛沫(ひまつ)感染を防ぐ狙いで、本部が費用を出して全店での設置を進めている。コンビニに限らず、スーパーやドラッグストアでも広がる取り組みだ。

 シート以外にも、この店ではさまざまな工夫を重ねてきた。客と従業員との物理的な距離を保つため、レジ前の足元に荷物を入れるケースをいくつも重ねて置いた。トイレは原則、使用禁止とし、イートインの椅子も撤去。会計を一度するたびに、アルコール消毒液で手指を消毒している。

 さらに、マスクをしていない客が入ってきたら、しばらく自動ドアを開けっ放しにするという。店主の男性は「ウイルスは目に見えないし、従業員も守らなくてはいけない。感染の話を聞くたびに、うちも明日は我が身で本当に怖い」と話す。

 ファミマ、セブン―イレブン、ローソンの大手3社は一部で店主の判断などで営業時間の短縮や休業をしているが、原則として営業を続けている。ただ、小売店の従業員や店長の感染は全国で起きている。コンビニ大手3社で計30店ほどのほか、スーパーや百貨店、専門店などでも従業員や店長の感染が確認され、店はそれぞれ一定期間は営業休止となる。セブン―イレブンのある店主は「感染者が出たら保健所の指示に従って、という以外の説明を聞いていない。従業員も含めて働けなくなれば、店を続けられなくなるのではないか」と不安をもらす。

奪い合いをする客が殺到し…

 コンビニより品ぞろえが多く、規模も大きいスーパーは客の対応に追われる。

 「毎日毎日お客さんが来て…

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