[PR]

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、政府は21日午前、軟弱地盤対策に伴う設計変更を沖縄県に申請した。政府は新たな工期を約12年と試算しているが、県は申請を認めない方針で、国と県の新たな裁判闘争に発展する可能性が高い。

 菅義偉官房長官は同日午前の閣議後会見で「有識者の助言等を得つつ、十分な検討を行ってきたもので、県に適切にご対応頂けると思っている」と述べた。河野太郎防衛相も閣議後会見で「普天間飛行場の一日も早い危険性の除去は(国と県の)共通した願いだ。県に適切にご対応いただけると思う」と語った。

 県によると、沖縄防衛局の職員らが同日午前8時半過ぎ、県北部土木事務所を訪れ、申請書類を提出した。防衛省は午前9時ごろ、設計変更を申請したと発表した。政府は移設の賛否も問われる6月の県議選をにらんで、4月中に申請を行う方針だった。16年の県議選では移設反対派が過半数を獲得している。

 辺野古移設をめぐっては、2016年までにキャンプ・シュワブ北東側の海底に軟弱地盤が広がっていることが判明。国は計画の見直しを迫られた。

 防衛省が昨年12月、地盤改良工事について助言する有識者の「技術検討会」に提示した試算では、埋め立て工事関連の経費は13年時点の2310億円から約7225億円へと増大。埋め立て工事を含む工期は9年3カ月で、施設整備も含めた事業完了まで約12年とされた。政府は早ければ22年度の普天間飛行場の返還をめざしていたが、返還は30年代半ば以降にずれ込むことが必至となった。(寺本大蔵、国吉美香)