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 各地の動物園で動物たちの住まいが変わりつつあります。野生に近い環境をつくることで、幸福な暮らしを実現しようという流れの中での取り組みです。時には環境の変化で思わぬ反応が見られたこともありました。

パンダ、「新居」でもっといきいき?

 3月中旬の東京・上野動物園。ここでは新しいパンダ舎の工事が続いていた。

 これまでの2倍の2189平方メートルに広がり、運動場は中国の山岳地帯をイメージして起伏に富んだ設計になった。周囲には高さ2~3メートルの擬木を置き、木と木の間にはハンモックを取り付けて立体的な空間を作り上げる。

 展示の方法も変わる。現在はガラス越しにしかパンダを見られないが、新しいパンダ舎はガラスの高さを約90センチと大人の腰ほどに抑えた。設計を担当した職員は「目の前にパンダがいるような感覚を味わえるはず」と話す。ガラスの先には深さ約2・5メートルの堀があり、いざという時のための安全策になっている。

 繁殖に力を入れるため、産室も広げて保育室や治療室も新たにつくった。寝室は約6倍になった。

 単調になりがちな動物園での生活リズムを野生に近づける取り組みが広がっている。

 時間をかけて食事をとらせたり、空間や遊び道具を増やしたり――。種によっては、頭を使うことや群れで飼うことで、本来の生態をいかすことにもつながる。飼育環境を豊かにするという意味で「環境エンリッチメント」と呼ばれ、心の健康にも気を配っているのが特徴だ。

 施設の仕様を具体的な数値で定める動きもある。上野動物園は新しいパンダ舎を建設するにあたり、中国野生動物保護協会の基準を取り入れた。

 広さや騒音、湿度に関する数値をできる限り基準に近づけたという。福田豊園長は「今以上にいきいきとしたパンダの姿をみられるはず。楽しみにしてほしい」と話す。

 総工費は約22億円。完成は6月末の予定だが、最後に中国側のスタッフが施設の適格性を判断する必要がある。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらなければ、完成がずれこむ可能性がある。

動物たちの本来の姿を見られるように、と各地で進められる改修や展示の変更。時には意外な反応が起きることもあります。あの「イケメンゴリラ」が巻き込まれたのは、思わぬ「隣人トラブル」でした。

■モルモット、もう抱…

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