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 ウェブ制作会社を経営する佐藤仙務(ひさむ)さん(28)は、生まれつきの難病のため左手の親指しか動かせず、自らを「寝たきり社長」と呼ぶ。そのため19歳で起業したときから、テレワークは日常業務だ。新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークが広がる現状を、佐藤さんはどう見ているのか。「視線入力装置」で執筆した原稿を寄稿してもらった。

拡大する写真・図版佐藤仙務さん(本人提供)

 私は、生まれつき難病を抱えている重度の障害者だ。生後十カ月で、筋肉が動かせなくなる「脊髄(せきずい)性筋萎縮症」と診断された。体の自由がほとんど利かず、動かせるのは目や口と、左手の親指を1センチほどだけだ。呼吸器系が弱いため、もし新型コロナウイルスに罹患(りかん)した場合、命を落とす可能性が非常に大きい。私と同様、世界中の高齢者や基礎疾患を抱えている人たちは、毎日不安な日々を過ごしているだろう。

 だが、こんな社会情勢でも一つだけ希望がある。それは「テレワーク」という働き方があることだ。私は「仙拓(せんたく)」というウェブ制作会社を営んでいるが、コロナウイルスなんてものは関係なく、設立当初からテレワークを働き方の基本としている。事務所こそあるものの、私以外のスタッフが出社してくることまずない。そもそも社長である私でさえ、対面での打ち合わせがなければ、事務所にいることはあまりない。

 この原稿も当然、自分で執筆している。私の場合、一般の人が使うような通常のマウスを扱うことはできないので、視線入力装置というものを活用している。眼球の動きでマウスカーソルを操作し、わずかに動く左手の親指で決定スイッチを押すことで、パソコンの操作全般が可能となる。この視線入力に加え、音声入力を組み合わせると、原稿用紙5枚程度のボリュームであれば一時間ほどで文字入力ができる。

拡大する写真・図版佐藤仙務さんの視線に合わせて文字入力などができる装置(本人提供)

 たとえ寝たきりでも、パソコン…

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