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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って不安を抱える人が増え、無料で相談を受け付ける「北海道いのちの電話」にも新型コロナ関連の相談が目立つようになった。一方で、外出自粛の要請を受けて相談員によってはシフトに入れなくなり、これまで続けてきた24時間365日態勢の維持に陰りが見えてきている。

 「北海道いのちの電話」(電話011・231・4343/毎日24時間、無料)の相談は、187人のボランティアの相談員が札幌市内で交代で受ける。通常は常時3人体制だが、市内での感染者増加を受け、「3密」を避けるために11日から2人に減らした。

 受け持つ時間は1回あたり3時間。公共交通機関を利用する相談員は来るのを控えてほしいと呼びかけたら、シフトに入れる相談員は半分ほどになった。

 相談員の平均年齢は65歳を超える。通常より多くシフトに入ってくれる人もいるが、不安を感じたら休むように、とも呼びかけているという。例年は新規相談員20人を募集していたが、研修の場に人が密集するのを避けるため、募集を見送らざるを得なかった。

 一方で、新型コロナウイルス関連の相談は徐々に増え、現在は1日に受け付ける約45件の相談の1割を超えるほどになった。内容は「就職先が見つからない」「従業員に給料を払えない」といった経済的な問題に関するものから、「夫婦関係が悪化した」といった家庭に関するものまでさまざま。自殺をほのめかす電話もあるという。

 現在はまだ何とか24時間365日態勢を維持しているが、今後どうなるかは見通せない。杉本明事務局長は「相談員にも精神的な負荷がかかり、今後はもっとシフトに入れる人が減るだろう。今後相談体制を縮小する可能性もあるが、細くても長く続けたい。もし周りに元気のない人がいたら、そっと声をかけ、話を否定せずに聞いてほしい」という。

 また、カウンセラーを育成する事業を手がける一般社団法人日本うつ病サポート協会(札幌市)は、国の緊急事態宣言の対象が全国に拡大されたの受け、5月6日まで100円から電話相談を受けることにした。

 同会は普段は札幌市内で有料(5千円程度)のカウンセリングルームを運営。だが、外出自粛の影響で相談者はめっきり減った。「このままでは相談は来ない。金銭面に不安を抱える人も多い。それなら、人に役に立つことをしよう」と、安価で相談を受け付けることに決めた。相談者3人が、ときには在宅で相談に応じるという。

 中山裕介代表理事は「遊びや運動が制限されているので、まじめな人ほどストレスをためこんでしまう。愚痴を言える場所がなければ、利用を検討してほしい」と話す。

 協会は(電話090・6874・5556)。午前10時~午後5時。一回30分~40分で、料金は100円以上。ウェブサイト(https://reserva.be/lafeill01別ウインドウで開きます)でも受け付ける。(天野彩)