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 慶応大病院(東京都新宿区)は、新型コロナウイルス以外の病気で入院する予定の患者にPCR検査をした結果、約6%の人が自覚症状がないものの陽性だった、と公表した。米国では同様の調査で約13%だったとの報告もあり、国内でも市中で感染が広がっていて、感染に気づかないまま院内感染が起こるリスクが改めて浮き彫りになった。

 同病院では、3月下旬に院内感染が判明した後、対策を強化した。4月6日以降は新型コロナ以外の手術や出産などのために入院するすべての人に対して、検査を実施している。緊急入院の場合も、個室で隔離してから検査をしているという。

 病院によると、13~19日に新型コロナの治療以外で入院する予定の67人を検査したところ4人が陽性と判定された。いずれも、新型コロナの特徴的な症状は確認されなかった。陽性の患者は緊急の場合を除き、手術を延期するなどし、経過観察をしているという。

 別の病気で入院する患者のなかに、新型コロナの感染者が交じっていた割合については、米国でも報告がある。米コロンビア大学アービング医療センターのグループの調査では、3月22日~4月4日にニューヨークの2病院に入院した妊婦215人に検査を実施。約13・4%にあたる29人が無症状ながら陽性だった。

 慶応大病院は検査体制の強化について、現在の首都圏における市中感染の状況を考慮した対応と説明。「当面は入院前検査を全例に行うことを継続し、患者の安全確保、院内感染防止に努める」としている。(市野塊)