拡大する写真・図版標葉神社の掃除後、烏帽子(えぼし)をかぶり、祝詞を読み上げる準備をする井瀬さん。表情がひきしまった

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 東京電力福島第一原発事故の被害のため、福島市で避難生活を送る宮司の井瀬信彦さん(89)は毎月2回、地元の浪江町にある三つの神社に戻る。今も人が住めない帰還困難区域にある津島稲荷神社、避難指示が解除された地区にある標葉(しねは)神社と国玉神社は町中心部に近いが、人影はない。

 本殿や拝殿を清め、ひとり祝詞(のりと)を読み上げる。故郷を追われた震災直後から休んだ月はない。「人は古里っていうのは忘れない。神社がすさんでいたら帰って来たときにどう思うか。神社は地域の心のよりどころ」と信じている。

拡大する写真・図版標葉神社の拝殿を掃き掃除する井瀬さん。避難指示が解除された地域にある神社だが、漏電を心配し電気は通していない

 浪江町を離れているにもかかわらず、井瀬さんは住民らに頼られ続けている。避難先の新居での地鎮祭、神葬祭、解体する住民宅のおはらいや神棚を預かっておたきあげもしてきた。避難先では話せない気持ちを井瀬さんに打ち明けに訪ねる氏子もいる。

 「9年たってハード面はやっと…

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