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 国連安全保障理事会は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、30日間の停戦をうたう決議の採択に向けた議論を始めた。理事国のフランスとチュニジアがこの日、草案を各国に配布した。ただ、米国と中国の対立が続いており、採択に至るかは見通せない。

 朝日新聞が入手した草案は前文で「新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は、国際の平和と安全の維持を脅かすものと考えられる」と指摘。「全ての紛争当事者に対し、即座に、少なくとも30日間の継続的な人道的停戦を求める」という内容だ。過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織アルカイダ系の団体に対する軍事行動には「適用しない」と条件をつけた。

 国連のグテーレス事務総長はこれまで、新型コロナが紛争地に多大な影響を与えるとして、世界的な停戦の必要性をくり返し訴えている。しかし、米国と中国が新型コロナの発生源の扱いなどをめぐって対立し、安保理は議論が進んでいない。9日には新型コロナについて会合を開いたが、公式文書は出せなかった。今回の草案も、米国が拠出金の支払い停止を表明した世界保健機関(WHO)については「(理事国間の)交渉の終盤に折り合いをつける」と記すにとどまった。(ニューヨーク=藤原学思)