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 長崎市に停泊中、新型コロナウイルスの集団感染が発生した大型クルーズ客船「コスタ・アトランチカ」(8万6千トン、乗員623人)で23日、新たに乗員14人の感染が判明した。感染が確認された乗員は計48人となり、うち1人は重症。長崎県は長崎大や自衛隊などの協力を得て、週内を目標に残る約500人の検査を急ピッチで進めている。

 クルーズ船は、長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼(こうやぎ)工場で修繕工事をした後、試運転を経て停泊を続けている。乗客はいない。

 県によると、この日感染が判明した14人は船内で調理・配膳に従事していた。船内での業務のため完全な個室隔離が難しく、国立感染症研究所の専門家らの指導により県が優先的に検査を進める130人に含まれている。

 県などは23、24の両日で、残る乗員496人全員から検体を採取し、感染がどこまで広がっているのか把握するよう努める。

 ただ、乗員分の検査数だけで県内の1日のPCR検査能力(140件)を大幅に超える。このため、長崎大が民間企業と共同開発した「LAMP法」による検査システムを投入している。前処理から判定まで約35分とPCR(約4時間)よりも時間を短縮できる。開発に携わった長崎大熱帯医学研究所が全面協力し、8人態勢で、感染の有無の確認を急いでいる。

 23日には、中村法道知事の災害派遣要請に応じて陸上自衛隊第4師団が医師や看護師ら12人を派遣。厚生労働省や長崎大学病院から派遣された医師らとともに、船外の岸壁で検体採取に当たっている。(榎本瑞希)