いま、世界で多くの患者たちが病室に隔離され、家族にみとられずに亡くなっている。新型コロナウイルスの脅威を前に、受け入れざるを得ない現実だ。しかし、そこに一石を投じる動きがある。家族に最期の「さようなら」を伝える機会を与えたい――。きっかけは、ある病院スタッフの提案だった。
中東イスラエルで有数の規模を誇るイヒロフ病院。この病院では、新型コロナウイルスで亡くなる間際の患者に、特別に家族との面会を許す試みを進めている。
病院で広報を担当するアビ・シュシャンさんの一言が発端だった。
拡大する「お母さん、私たちはそばにいる」。イスラエルのイヒロフ病院で、新型コロナウイルスで入院中の母親に語りかける女性(左)。母親は後日、帰らぬ人となった(同病院提供)
3月、同病院では3人の患者が感染によって死亡した。隔離された病室で家族と会えぬまま、この世を去った。
隔離病棟には、医師や看護師ら医療スタッフが出入りし、時にはメディアの取材も特別に許された。なのに、なぜ家族は絶対に入ってはいけないのか――。
4月2日、病院の幹部会でシュ…
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朝日新聞国際報道部