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 欧州連合(EU)は23日、首脳によるテレビ会議を開き、新型コロナウイルスで被害を受けた国を支援するため、100兆~200兆円規模の「復興基金」を設けることに大筋で合意した。多くの死者が出ているイタリアなどの意見が通った格好だが、支給条件や財源などの詳細は先送りされた。

 基金は、新型ウイルスで経済に深刻な影響が出ている国の経済復興に使うことを想定している。欧州メディアは基金の規模について1兆ユーロ(約116兆円)~2兆ユーロを軸に検討していると伝えている。会談後に会見したEUの行政トップ、フォンデアライエン欧州委員長は「10億ユーロではなく、兆ユーロ単位の話をしている」と話した。欧州委が5月中に詳細を詰めた案を作る。

 問題は支給条件と財源だ。イタリアやスペインなどは、補助金として交付するべきで、返済が必要な融資にするべきではないと主張。自国民の税金が他国の支援に使われることを懸念するオーストリアなどは反対している。

 財源についても溝がある。フォンデアライエン氏は、各国からの拠出金を主な財源とするEUの次期中期予算(2021~27年)でまかなう考えだ。当初2~3年は、拠出金の基準を現在の国民総所得(GNI)の1・2%から2%に引き上げる必要がある、との認識も示した。当初、EU各国が共同して債券を発行する「コロナ債」を提案していたイタリアなどは、この方法を歓迎しているとみられるが、財政負担が増える国からは反発が予想される。(ブリュッセル=津阪直樹)