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私の一冊「道は開ける」(デール・カーネギー著)

 ほかにもおすすめしたい本はたくさんありますが、「道は開ける」というタイトルが今の状況に一番合っていると思い、この本を推薦しました。

 著者はアメリカの自己啓発の第一人者、デール・カーネギー。歴史上の成功者たちがどのような心持ちで人生を切り開いていったかなど、印象深いエピソードとともに紹介しています。

 その中に、牢獄の鉄格子から外を眺める2人の囚人の話があります。「一人はぬかるんだ地面を見て、もう一人は明るく輝く星を見た」と。緊急事態宣言で外出自粛が続く中、何もしないでうつむいているか、未来に目を向けた充電期間とできるか。そこで人生は大きく変わると思います。

 私は今季、1軍から2軍コーチへと、担当が変わりました。他球団の選手を完全には把握できていないので、自粛期間に昨年の試合映像を多く見て分析したり指導に役立ちそうな本を読んだりしています。

 この1、2カ月で、何もしない選手とできることを見つけて取り組む選手で大きな差が出ます。野球の世界だけでなく、社会に出ても同じ。人生を作り上げるのは周りの環境ではなく、自らの思考だと思います。(聞き手・山口史朗

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〈さとう・ともあき〉 1978年、神奈川県生まれ。慶応高、慶大をへて、2000年のドラフト4位で西武へ。12年の引退後は同球団スカウトを担当し、16年からコーチ。学生時代は将来の選択肢の一つに弁護士も入れるなど、高いレベルで文武両道を実践した。