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 新型コロナウイルスの感染拡大防止のための接触機会の削減について、厚生労働省クラスター対策班に参加する西浦博・北海道大教授(理論疫学)は24日、駅周辺などの人の流れの減少だけでなく、人との接触率も掛け合わせて評価する手法を提案した。この方法を用いると、政府が求める「人との接触8割減」を一部地域で達成する可能性がみえてきたという。

 安倍晋三首相は7日に緊急事態宣言を出した際、記者会見で「接触を7割から8割削減することが前提だ」と打ち出した。宣言から2週間たった22日、政府の専門家会議は、その評価方法をクラスター班が検討中だと説明していた。西浦さんはこの日、評価について中間的な報告を行った。

 手法では、スマートフォンの位置情報を基に、主要な駅周辺の人と人の接触率を推計。東京・渋谷では休日夜間では7割近く減少。一方、神奈川・川崎では平日昼間は1割強の減少などばらつきが出た。人の流れが8割減を達成していなくても、接触の8割減達成が有望なところもある一方、十分でないところもあるとした。

 今後、実際の人の行動に関するアンケート結果を加えた接触率に、人の流れの減り具合を掛け合わせて、最終的に接触の機会が8割減っているかを評価する。結果について「緊急事態宣言の期間の最後のころまでには提供できる」との見通しを述べた。(姫野直行)