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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う1人10万円の給付策との関連を装った不審なメールや電話が相次いでいる。現時点で具体的な給付方法は決まっておらず、消費者庁などは「現段階で個人情報を行政が問い合わせることは絶対にない。そうした連絡は全て詐欺と疑って」と呼びかけている。

 国民生活センターに寄せられた相談によると、ある40代の女性には、市役所をかたる宛先から「新型ウイルス緊急経済措置としてお年寄りのいる世帯に現金入金します」というメッセージが届いた。書かれていたURLに接続し、金融機関や口座番号を入力するよう求められたという。こうした手口で個人情報を抜き取られる危険性がある。

 「給付のための手続き料」などとして現金を要求されたという相談も寄せられている。80代の男性のもとには「インターネットサービスを一定額以上利用した人に5千万円を上限として給付する。全国から300名が選出された」というメールが届いた。銀行口座を登録したところ、給付を代行するサイトの費用と手続き料として1万数千円を要求されたという。

 「給付金の代理申請業務を代行する」という電話がかかってきた例もある。「申請手続きに2万~3万円の手数料はかかるが、家にいながら10万円がもらえる」などとかたり、氏名や住所を尋ねてきた。「団体の名称はまだ決まっていないが、国から代理申請業務を委託されている団体だ」と話したという。

 政府は郵送やマイナンバーカードを活用したオンライン申請を通じて現金を給付する方針だが、具体的な方法はまだ決まっておらず、委託業者もいない。給付方法を検討している総務省などは「総務省や市区町村が給付のために手数料の振り込みを求めたり、ATM(現金自動出入機)の操作をお願いしたりすることは絶対にない。現時点で世帯構成や銀行口座の番号などの個人情報を電話や郵便、メールで問い合わせることも絶対にない」と注意喚起している。

 不審なメールや電話などの相談は消費者ホットライン「188」または警察相談専用電話「#9110」へ。(前田朱莉亜)