26日の衆院静岡4区補選は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で投票が進んだ。安倍晋三首相が「民主主義の根幹」と位置づけ、緊急事態宣言のもとでも執行可能とした選挙。選挙関係者や有権者は、感染拡大の推移をにらみながら手探りで臨んだ。
投票前日の25日、静岡市清水区の生涯学習交流館では緊急の消毒作業があった。投票所の一つになっていた同館の利用者がこの日、感染しているとわかったためだ。市内では16人目、県内では61人目の感染確認だった。
感染拡大が続く中、選挙管理委員会には、徹底した対策が求められた。
開票区の一つを担当する静岡市選管では、投票者の分散をめざして期日前投票を呼びかけた。すべての投票所にはアルコール消毒液を置き、使い捨てのビニール手袋も用意。鉛筆や記載台は消毒を繰り返し、室内の換気にも努めた。手続きを待つ有権者が一定の間隔を空けて並ぶよう、2メートルほどの間隔で通路にテープで印を付けた。投票所の担当者席は、木枠に取り付けたビニールシートで仕切った。前例がない中、「感染者を出さずに従来通りの公正な選挙にするため工夫した」。投票所の管理者は振り返った。
26日午後、静岡市清水区の市役所清水庁舎内の投票所では、いつもと違う手続きに戸惑いながら有権者が投票を済ませた。
長谷川敬(けい)さん(22…

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