市民の創作を支え50年 「文学岩見沢」100号で終刊
戸田拓
北海道岩見沢市で活動してきた市民文芸誌「文学岩見沢」が、半世紀の歴史に終止符を打つ。5月の連休明けに最後の通常号となる第100号を発行。秋に50年の歩みを振り返る別冊終刊号を出し、発行母体「文学岩見沢の会」は解散する。
文学岩見沢は1969年10月創刊。会の初代代表は詩人加藤愛夫さん(79年没)だった。年度内に2回発行のペースを守り、会員や一般から投稿された小説や評論、詩歌、随筆など幅広いジャンルの作品を掲載。地域の総合文芸誌として、文化イベントや出版物の案内なども積極的に取り上げた。
会は「文学ゼミナール」や名作ゆかりの地を訪ねる「文学バスツアー」なども企画し、市民らが文学に親しむ様々な機会を提供。2015年度には北海道地域文化選奨特別賞を受けた。しかし会員も運営に携わる役員も高齢化が進み、創刊半世紀を迎えた昨年、100号を節目として、「余力があるうちに」と終刊することを相談して決めた。
「続けてほしいという声はあ…