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 新型コロナウイルスの感染を防ぐため自宅で過ごす時間が増えたことを受け、米紙ニューヨーク・タイムズは26日、別刷りの「おうち(At Home)」版を創設した。外出がままならない中、自宅での時間を快適にするための工夫などを紹介。今後、毎週日曜日に発行する。

 初回の26日は広告も含めて10ページ。ヨガの基本的なポーズを図入りで紹介したり、男性が自宅でバリカンを使って散髪する際の注意点を説明したりしている。家で勉強している子どもたちから算数や数学の問題を聞かれたときの対処法という記事や、手軽にできる料理のレシピもあった。

 ニューヨーク州では3月18日に学校が休校となり、同22日には医療機関やスーパーなど不可欠な業種以外の事業所に従業員全員の在宅勤務が義務化された。このため、多くの人が自宅でほとんどの時間を過ごすようになった。同紙のディーン・バケー編集主幹は「今回の危機で人々はこれまでと異なる世界を体験しており、どうやって暮らせばいいのか、生活をどう調整すればいいのかといった情報を求めている」とした。

 米国の大手紙は、国内外の主要ニュースを掲載する本紙のほか、「ビジネス」「文化」といったテーマ別の別刷りを曜日ごとに出している。特に週末は別刷りが充実しており、週末だけ購読する読者もいる。

 同紙は今回、コロナ禍で需要がなくなった「旅行」版を当面休止したほか、試合のないスポーツニュースを縮小し、「おうち」版に衣替えした。新しい別刷りを立ち上げるには通常2カ月ほどかかるが、ビデオ会議を駆使して2週間で発行にこぎ着けたという。(ニューヨーク=鵜飼啓)