増える在宅、見えぬ暴力「誰かに話そう」NPO呼びかけ

編集委員・大久保真紀
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出自粛で、暴力が増加しかねない。これを防ごうと、NPO法人「しあわせなみだ」がキャンペーンを始めた。「#コロナを越えて~STOPコロナ暴力キャンペーン」と題するウェブサイト(https://lonewolfofapirate.wixsite.com/website別ウインドウで開きます)で、動画メッセージや相談先の一覧を掲載している。

 「しあわせなみだ」は、性暴力撲滅に向けた啓発活動に取り組むNPO法人。代表の中野宏美さんは動画メッセージで、「不安はやさしさを奪い、暴力を増やす。つらいときはちゃんとつらいと言えることがストレスによる暴力をなくすことにつながる」と話し、「私たち一人ひとりがもつ力を信じよう」と呼びかけている。

 サイトでは、新型コロナウイルスの感染が拡大した海外で、暴力が増加したことが統計で明らかになっていると紹介。その理由について①特定の人間関係の中で過ごす時間が増える②心理的不安のはけ口が自分より弱い立場に向かう③社会全体が命を守ることが最優先になり、暴力が見えづらくなる――などと説明した。その上で、「暴力は人による行為。だからこそ、一人ひとりの力でなくすことができる」と訴える。

 サイトには、暴力防止に向けたさまざまな人の動画メッセージのほか、「パートナーからの暴力に悩んでいる」「子どもをたたいてしまった」など暴力に関する相談先、高齢者や障害者に関すること、泊まるところのない若者、話を聞いてほしい人の相談窓口を一覧で掲載。「だれかに話そう」と勧めている。(編集委員・大久保真紀

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