拡大する写真・図版衆院予算委に臨む安倍晋三首相=2020年4月28日午前8時57分、岩下毅撮影

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 安倍晋三首相は28日、今年度補正予算案を審議する衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大への対応について、「地方への感染拡大が見られており、長期戦を覚悟する必要がある」と強調した。自民党の岸田文雄政調会長が「国民の不安を払拭(ふっしょく)するためには情報発信が大事だ。単に政策を説明するのではなく、政治のトップリーダーがどんな思想や理念を持ってこの危機に臨んでいるのかを説明することは大変重要」と指摘したのに対し、答えた。

 首相は「政治の責任は国民の命と健康と幸せな生活を守り抜いていくこと。まずは一人でも多くの命を救い、守り抜いていくことだ。当然、重症化を防ぐことに最重点を置いてきた」と説明。「爆発的な感染の拡大を阻止する中、医薬品、ワクチンの開発を進め、一日も早く収束をさせていきたい」と述べた。また、「雇用と生活を守り、事業の継続を最優先に手段を講じていく」と語った。

拡大する写真・図版衆院予算委で質問する自民党の岸田文雄政調会長=2020年4月28日午前9時2分、岩下毅撮影

岸田氏、「一転10万円」を首相にたださず

 岸田氏が当初、首相と協議して表明した減収世帯への30万円の「現金給付」は、公明党などの要求で一人一律10万円になった。岸田氏は一人一律10万円の支給開始時期を質問。ただ、答弁を求めたのは首相ではなく、高市早苗総務相。高市氏は「5月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始してもらうよう準備をお願いしている」と述べた。

 岸田氏は中小企業などへの最大200万円の「持続化給付金」についても、支給開始時期を尋ねた。これも首相ではなく梶山弘志経済産業相に答弁を要請。梶山氏は「早ければ5月8日にも給付を開始できるよう、スピード感を持って対応したい」と答弁した。

拡大する写真・図版衆院予算委で、自民党の岸田文雄政調会長の質問に答弁する安倍晋三首相=2020年4月28日午前9時42分、岩下毅撮影

 「これほど政治判断という言葉が使われたことはなかった」。岸田氏はこう「一律10万円給付」に一転したこの間の攻防に思いをにじませた上で、「我々自民党もしっかり、政府にはものを言いつつも支えていく」と強調した。