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 北里大病院(相模原市)は27日、新型コロナウイルスに感染して肺炎を発症した妊婦が、4月上旬に無事出産したと発表した。新生児への感染はなかった。病院によると、新型コロナに感染した妊婦の出産は国内で初めてという。

 母親は軽症から中等症の肺炎症状があり、PCR検査で陽性と判明していた。妊娠38週で帝王切開で出産し、すぐに母親と新生児を別々に隔離。母親は出産後に肺炎の治療を受け、母子ともに複数回の検査で陰性と確認されたため退院した。医師や看護師らへの感染は確認されていないという。

 新型コロナに感染した妊婦の出産について、日本産科婦人科学会は、医療従事者の感染リスクなどを下げるため、出産にかかる時間が短くなる帝王切開を検討するよう呼びかけている。ただ、北里大病院によると、帝王切開を選んだのは新型コロナに感染したことが理由ではないという。

 北里大病院の海野信也・周産母子成育医療センター長は、妊婦が新型コロナに感染すると重症化しやすかったり、母子感染が起きたりする明確なデータはないと説明。「妊婦さんが不安に思うことは多いだろうが、特別危険なわけではない。日本の医療で十分に安全に出産ができることが示せたと思う」と話した。(市野塊)