【動画】活動費も部室もない富良野高校演劇同好会が結成2年目で全国の舞台へ=井上潜撮影

拡大する写真・図版富良野高校演劇同好会のメンバーたち=2020年3月30日午後4時43分、北海道富良野市

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 「金がなければ知恵を出せ。知恵もなければ元気くらい出せ」。そんな合言葉の高校生演劇集団がある。北海道富良野高校(富良野市)の演劇同好会だ。正式な部活ではなく、活動費もままならない同好会が、結成2年で全道高等学校演劇発表大会で最優秀賞に輝き、夏の第44回全国高校総合文化祭(2020こうち総文)への出場を決めた。そんなミラクルを支えたのは、倉本聰さん脚本のテレビドラマ「北の国から」をきっかけに始まった地域の取り組みだった。

わずか2年前に発足

 演劇同好会は2018年4月にできた。今のメンバーは、3年生2人、2年生10人。みな全道大会はもちろん、地元の予選にあたる上川支部の大会に出るのも初めてだった。

 演劇同好会が演じた作品の名前は「へその町から」。顧問の清野俊也教諭(49)と生徒が一緒に脚本を練り上げた作品で、男子部員の獲得に奔走するある高校の演劇同好会を舞台に、同好会ゆえの苦労に直面する生徒たちが「自分にとって演劇とは何か」を再確認していく。部長の太田有香さん(3年)は「自分たちの体験や思いを出し合った」と言う。

拡大する写真・図版全道高等学校演劇発表大会で最優秀賞に輝いた富良野高校演劇同好会の演技=2019年11月17日、北海道釧路市、同校提供

 ミラクルの始まりは、19年10月3日に始まった上川支部大会。部活ではないため活動費が出ない演劇同好会は、ホテルに泊まれず、みんなで公民館に寝袋を持ち込み3泊した。食事は栄養士の資格を持つ吉村望さん(2年)の母親が駆けつけ、公民館の調理場で炊き出しを作ってくれた。お風呂はみんなで近くの公衆浴場へ通った。

 「床が硬くて寝ていると痛かったけど、途中から楽しくなった」と和田彩花さん(同)。そんな環境で過ごした支部大会だったが、参加12校のなかで、最優秀賞に選ばれた。

 そして迎えた全道高等学校演劇発表大会。北海道の10支部を勝ち抜いた強豪17校が競う大舞台は、同好会のメンバーたちにとって、「ほかの学校の演技を見て勉強する場所」(吉村さん)のはずだった。

拡大する写真・図版全道高等学校演劇発表大会で最優秀賞に輝いた富良野高校演劇同好会の演技=2019年11月17日、北海道釧路市、同校提供

 同好会の出番は、3日間に及ぶ…

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