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 ロシアのプーチン大統領は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3月末から全土に発令していた外出制限を5月11日まで延長すると発表した。1カ月に及ぶ外出制限による経済への影響に懸念が強まっていることから、制限の緩和に向けた措置の検討も指示した。ただ、感染拡大の収束はまだ見通せない状況だ。

 全国の州や地方の知事らとのビデオ会議で発表した。プーチン氏は「我々は疫病との闘いの最も厳しい局面に直面している」と強調。厳しい制限措置による自由の制限を「腹立たしい」としながら、「国民の命を守らなければならない」と述べ、3月30日から始まった企業や飲食店などに対する休業措置の延長に理解を求めた。

 一方で、5月12日以降は状況に応じて制限を解く考えを示し、段階的な緩和に向けた計画作りを政府に指示。経済への打撃に対する懸念があるとして、中小企業などへの追加の支援策の策定も命じた。

 ロシアの感染者は28日時点で累計9万3558人。中国やイランを超え、連日6千人前後のペースで増え続けている。ただ、国内では1日10万件以上の検査が行われており、政府は検査件数の多さが感染者の急増の一因だとしている。死者は867人で、致死率は1%未満にとどまっている。(モスクワ=石橋亮介)