[PR]

 ネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)を通じ、新型コロナウイルス感染症にかかわる医師や看護師らが無償でホテルに宿泊できるようにする取り組みが今月、大阪市で始まる。患者から感染するリスクが高く、家族らのいる自宅に帰りにくい人たちを支えるのがねらいだ。

 企業再生などを手がけるデジサーチアンドアドバタイジングとNPO法人エティックが実施する。きっかけは、デジサーチ社の黒越誠治社長(44)が車中泊を続けている知人の医師らの話を耳にしたこと。黒越社長は「負担を抱え込んでいる医療従事者は少なくないはず」とみる。

 同社が運営するCFサイトで資金を募り、ホテルを1棟丸ごと安い料金で借り上げて提供。出資者への見返りはない寄付型CFだ。

 大阪市中央区の「ホテルザフラッグ心斎橋」が第1弾となる。13日から1カ月間、1泊2千円で最大100室を提供する。4月24日から資金を募ったところ、600万円以上が集まった。ただ医師ら約200人から利用申し込みがあり、全員に提供するにはお金や施設が足りていない。

 同ホテルは、宿泊客の9割を占める訪日外国人客が新型コロナの影響で激減し、3月下旬~6月末は休業にしていた。感染対策が必要で1泊5千~6千円の料金設定にしないと赤字になる。だが、医療従事者を支援したいと協力を決めた。日本人客に知ってもらう機会になるとも考えた。

 信田光晴社長(44)は「まず自分たちが先行事例となることで、他のホテルにも広まれば」と話す。

 デジサーチ社は全国のホテルに広げられるよう、CFの目標額を7500万円に設定。CFサイト「宙とぶペンギン」(https://flying-penguin.jp/別ウインドウで開きます)で6月末まで募っている。(加茂謙吾