新型コロナウイルスによるパニックは、デマによるものだけではない。
ビニールハウスが広がる四国の小さな農村で、3月上旬、村立小学校に通う男児が新型コロナウイルスに感染した。国内感染者がまだ300人程度の時期だ。
親類が感染し、男児は濃厚接触者として検査を受けていた。保健所から連絡があり、教育長は驚いた。「まさかうちの村で」
県はこの日夕、学校名の公表について村と協議した。情報が公開されないことで生まれる地域の混乱を避けたい、という思いがあった。男児の保護者は「子どもを守ってください」と念押しした上で、公表に同意したという。
拡大する新型コロナウイルスの感染者が出た四国の村。中心部にも特産の野菜を育てるビニールハウスが立ち並ぶ=2020年4月3日、玉置太郎撮影
県知事は同日夜の記者会見で、「10歳未満の男児」と匿名で発表。「補足」として自治体名と学校名に言及した。そこから、情報を求めるうねりが起きた。
「何年生か言ってもらわんと、怖くてたまらん」。学校には多くの保護者から求めがあった。
管轄の保健所や村役場にも電話…
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朝日新聞社会部