イワシやサバなどの青魚に多く含まれ、健康によい不飽和脂肪酸として知られるDHA(ドコサヘキサエン酸)。心臓や血管の病気になるリスクを下げるという報告もある。実は、魚はこの成分を体内で作れないことをご存じだろうか。
作り出すのは、海にすむ小さな微生物だ。小さな生物がだんだん、大きな生物に食べられていく食物連鎖で、魚に蓄積していく。甲南大学(神戸市)の本多大輔教授(53)らは、このメカニズムの解明に取り組んでいる。
DHAを合成する微生物の正体として注目されているのが「ラビリンチュラ」類。細胞のまわりに、迷宮(ラビリンス)のように見える網状の構造があることから名付けられた。19世紀に発見された。後に、網状構造を作らず、別種と考えられていた生物も同じ仲間だとわかり、さまざまな種類がいることがわかった。
大きさは、10マイクロメートルほど。世界中の海や河口にすむ。DHAだけでなく、化粧品として使われるスクワレンという油を合成するものもある。スクワレンは燃料に変換することもできる。
本多さんの研究室の大学院生が…
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