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 厚生労働省は、スーパーマーケットの店員など不特定多数と接する仕事の人が新型コロナウイルスに感染した際は、具体的な感染経路がはっきりと分からなくても、仕事が原因とみられる場合は柔軟に労働災害と認定していく方針を明らかにした。

 ウイルス感染が労災と認められるためには、ふだんは労働基準監督署が感染経路を特定できるかが重要になる。しかし、新型コロナは感染しても症状が出ないことがあるため、感染経路が特定しづらい。

 そのため、日常的に多くの客と近くで接する仕事の場合や、すでに職場で2人以上の感染者(施設の利用者などを含む)が出ている場合などは、感染経路がわからなくても、感染リスクの高さを労災認定の際に重視する。厚労省が28日、各地の労働局に「当分の間」の方針として示した。

 厚労省は、スーパーのレジ担当や保育士、バスやタクシーの運転手などが該当するとしているが、これらの職業に限らないという。実際に労災と認められるかは個別判断だが、労災と認められれば、治療費は全額が労災保険から支給され、仕事を休まなければいけない場合、一定期間の平均賃金の8割が原則補償される。

 医師や看護師、介護に携わる人などは普段から、プライベートで感染したことが明らかな場合などを除いて原則労災と認められることになっている。厚労省によると、新型コロナに関係する労災申請は28日時点で4件。労災の申請書類には会社の証明欄があるが、営業自粛で出勤できない場合や、そもそも会社が協力してくれない場合などは会社の証明がなくても申請できる。(滝沢卓)