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 東海地方の大学が、新型コロナウイルスの感染拡大でアルバイト収入がなくなるなどして経済的に困窮する学生への支援策を相次いで打ち出している。

 愛知工業大を運営する学校法人「名古屋電気学園」は28日、学生に一律5万円の特別奨学金を給付すると発表した。対象者は約6千人で、5月4日からオンライン授業を始めるため、ネットを通じた学習環境を整えてもらう意味もある。

 愛知学院大は、オンライン授業の受講に必要な機器などを整備するための補助として、1人あたり10万円を支援する。学生だけでなく、学校法人「愛知学院」が運営する愛知高校、愛知中学校、愛知学院大短期大学部、同歯科技工専門学校の全生徒と学生が対象で、支援総額は15億円にのぼるという。大学の担当者は「通信環境を整えるには、パソコン以外にも付随する機器が必要になる。教育機会の均等を図るためにも、ある程度まとまった金額の支援がいると判断した」と説明する。

 中京大は、約1万2千人に一律で5万円を支給するなど学生への支援に加え、非常勤講師にもオンライン授業実施に伴う費用補助を行う。春学期の授業を受け持つ約640人が対象で、5~9月の給与で毎月一律で3千円支給する。担当者は「自宅などから授業をしてもらう非常勤講師の皆さんにも配慮が欠かせないと判断した」と話す。

 愛知文教大では、学部で学ぶ一般学生約250人に一律5万円を給付する。これらの大学では、学納金の納付期限も延長する。

 名古屋大と岐阜大の運営法人を統合して4月に発足した「東海国立大学機構」も、「新型コロナウイルス感染症緊急対策プロジェクト 学生支援プラン ~夢をあきらめるな~」と名付けた支援策を発表した。両大学に自宅外から通学する学生に、1人あたり3万円を支援する。岐阜大では全学生約7千人中、約3千人が対象。名大は約1万6千人のうち、例年4割ほどが自宅外生という。

 岐阜大の野々村晴子学務部長は「他大学の動きも念頭に、トップダウンで機構として素早く対応できた」。名大教育推進部の鎌沢かおり学生支援監は「学生や保護者からの相談も増えていた。特に自宅外生はアルバイトもできず収入が減るなかで家賃の負担があり、より困窮の度合いが高いと判断した」と語る。岐阜大は支給時期を調整中で、名大は5月中に支給可能とみている。

 両大学は新入生の授業料の納付期限を延長する。(佐藤剛志)