[PR]

 南海電気鉄道は30日、2020年3月期決算を発表し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による減収額が40億円になるとした。関西空港を結ぶ路線の利用が訪日客を中心に急減し、旅客収入が落ち込んだ。

 減収の内訳は鉄道事業が19億円、バス8億円など。鉄道はうち約8億円が空港線で、特急「ラピート」の利用が低迷した。6割程度で推移してきた乗車率は3月に入って17%に減った。20年3月期の旅客収入は前年比1・4%減の576億円となった。

 20年3月期の売上高は前年比0・3%増の2280億円、純利益は同59・8%増の208億円だった。大阪・難波の商業施設「なんばスカイオ」のテナント収入が好調だったという。

 JR西日本が30日発表した2020年3月期決算は、新型コロナウイルスによる外出自粛で鉄道利用者が減少し、売上高は前年比1・4%減の1兆5082億円、純利益は同13・0%減の893億円だった。前年比で売上高が減少するのは3年ぶり。

 JR西によると、2月以降、鉄道や百貨店、ホテルの利用者が急減。新型コロナによる減収は鉄道事業で400億円、ホテルや商業施設など「非鉄道」で150億円。売上高の6割強を占める運輸業の落ち込みが深刻で、20年1~3月期の運輸収入は前年比371億円減。新幹線が232億円減、特急を含む在来線も139億円減だったという。

 記者会見した倉坂昇治専務執行役員は「今まで経験したことのない厳しい経営環境だ」と述べた。コマーシャルペーパー(CP)を4月までに約1千億円発行するなど資金繰りの悪化に備えているという。

 同時に発表した4月1~26日の利用状況は、山陽新幹線が前年比86%減、北陸新幹線が90%減、在来線特急が87%減と3月よりもさらに悪化している。現在、関空特急「はるか」や山陽新幹線の臨時列車などに限っている減便もさらに広げる考えを示唆した。(神山純一)