[PR]

 柔軟剤の香りが気になるという相談が国民生活センターに相次いでいる。10年前ごろから、柔らかさとともに、強い香りを売りにするようになった柔軟剤は、売り上げも伸びている。なぜ、人は香りを求めるのか。

 「マンションの隣人が香りの強い柔軟剤を使っていて、頭が痛くなる」。国民生活センターには、2013年から柔軟剤に関する相談が相次ぐ。年間130~250件程度寄せられ、65%が「危害があった」という申し出だった。

 センターによると、00年ごろから、香りの強い「ダウニー」など米国産の柔軟剤がブームになった。日本のメーカーでも香りを重視した商品が増えていき、出荷量は10年前の1・5倍にまで伸びている。花の香り、汗を消臭、触れるだけで一日中漂う。テレビCMのうたい文句も多様だ。

2倍投入すると…

 消費者が香りを求めて、適量より多く入れてしまうこともある。センターの実験では、柔軟剤を2倍投入しても香りの効果は増えず、空気中に放たれる化学物質だけが増加した。担当者は「体への影響はわかっていない。ただ、化学物質は空気中の汚れ。なるべく出さないほうがよい」と話す。最近は、企業も成分表や香りの強さを明示し、まわりへの配慮を求めるようにとの注意喚起もしている。ただ、統一の基準はない。「一律の目安があれば、消費者もわかりやすい」と担当者は指摘する。

 札幌市の「渡辺一彦小児科医院」には、匂いで化学物質過敏症になった患者がよく訪れる。昨年は83人で、8割が成人女性だ。初めの症状は、頭痛や鼻がつんとする、せき込むといったものだが、渡辺医師は「一度なってしまうと、他の化学物質にも反応してしまうこともあり、生活が制限される」と話す。ここ3年で増え続けており、十数人が全身の倦怠(けんたい)感などで退職にまで追い込まれた。

 柔軟剤だけが原因ではなく、匂いがきついと感じても、ほとんどの人は不快感だけで、その場を離れればすむ。だが、一部は重症化する。「香りを求める商品開発競争がアクセルをかけている。40代以上になると、治りにくい病気。香害は深刻だ」と渡辺医師は話す。

■肉食と…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら