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 夏の全国高校野球選手権大会の中止が決まり、沖縄県の高校野球部の監督有志たちが、大会歌「栄冠は君に輝く」を歌いつなぐ映像を動画投稿サイト「YouTube」で配信中だ。落ち込む球児たちを元気づけようと、拳を突き出して熱唱している。

 2010年に春夏甲子園連覇を遂げた強豪・興南の我喜屋(がきや)優監督が発案した。「大会は中止になったが、人生は終わったわけではない。一人一人の心の中に甲子園があることを忘れず、逆境を乗り越えて欲しい」との思いを動画に込めた。

 我喜屋監督から動画のアイデアを提案された美里工の神谷嘉宗監督がすぐに、沖縄でミュージシャンとして活動する教え子のミヤギマモルさんに編曲を依頼。沖縄らしく三線(さんしん)をまじえた曲が完成した。動画は各校でそれぞれ撮影した。

 動画に登場するのは、興南と美里工のほか、宜野湾、糸満、中部商、沖縄尚学の6校の監督、部長ら。「プロデューサー」役の神谷監督は、緊張でぎこちない歌い方をする他校の監督たちに「ダメだし」をするなど厳しく指導し、動画を完成させた。

 動画のコメント欄には「涙が出た」「泣きそうになりました」との声のほか、「決して人前でこんなことできる人たちではないはずなのに、子供たちのために何かしたかったんだよね」という書き込みもあった。

 動画には、我喜屋監督も堂々とした姿が映る。それでも「自分が発案したものの、いざ歌うと本当に恥ずかしかった」と話した。(渋井玄人)