コントレイル無敗2冠 父ディープインパクトと同じ快挙
有吉正徳
競馬の祭典、第87回日本ダービーは31日、無観客の東京競馬場で行われ、1番人気のコントレイルが2分24秒1で優勝し、2017年に生まれたサラブレッド3歳馬7262頭の頂点に立った。デビュー以来5戦5勝の無敗でダービーを制した。皐月賞と合わせ、無敗での2冠制覇は父ディープインパクトと同じ快挙。2着はサリオス、3着はヴェルトライゼンデだった。ダービーが無観客で行われたのは戦時中の1944年以来76年ぶりだった。
無観客レース、重圧はね返す
優勝後、コントレイルに乗って、スタンド前に戻ってきた福永騎手は馬上でヘルメットを取ると、深々と頭を下げた。
「画面を通して、競馬をさせてもらっている感謝の思いを伝えたかった」
2017年に生まれた7262頭のサラブレッドの頂点を決めるレースは、無観客という異常事態の中で行われた。新型コロナウイルスの感染拡大がなければ、10万人を超える観衆が今年も東京競馬場にいたはずだ。
無観客でも重圧はあったという。単勝オッズは1・4倍。単勝だけでも6億7千万円が、福永騎手とコントレイルの優勝に期待して投じられていた。
福永騎手には重圧をはね返すだけの経験と実績があった。過去20回のダービー出場と2年前にワグネリアンで優勝したことだ。「失敗から多くを学んだ」
スタートすると好位置を取り…