[PR]

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各地では3月から就職活動イベントが中止となり、県境をまたぐ移動の自粛要請も続いた。特異な状況で就活を進めなければならない学生に向け、支援団体や企業が様々な工夫で支援しようとする動きが広がっている。

 青森市にある県若年者就職支援センター「ジョブカフェあおもり」では5月14日、「Webで開催!その仕事に就くには?」と題したオンライン交流会が開かれ、県職員や企業の担当者と大学生たちがパソコンの画面を通して会話した。

 新型コロナウイルスの影響で県内の就活イベントが軒並み中止となる中、就活生や求職者に、働いている人たちとオンラインで話をする機会を設け、様々な仕事を知ってもらおうという試みだ。ジョブカフェあおもりでは例年、企業や行政機関の担当者を招いて交流会を開いてきたが、新型コロナの影響で今年は中止し、代わりにオンライン版での開催となった。

 リモートワークの会議での活用で注目を集めたアプリ「Zoom(ズーム)」を使用し、就活生らが県内外の自宅などからパソコンを使って参加。働く人たちの経験談を聞いたり、仕事内容や勉強方法などについて質問したりしていた。

 県内では、3月に各地で予定されていた合同企業説明会が相次いで中止。ジョブカフェあおもりでは、例年4月以降に増加する大学生の利用者数が外出自粛の影響で落ち込んでいるといい、「就活生が企業の話を聞く機会が少なくなっている」とオンラインで情報収集の機会提供の形を模索している。

 渡辺久恵次長は、今年の就活事情を「コロナの影響で企業に(直接)行けない、県外に行けない、県内に来られないという厳しい状況」としながら、「Webなど新しい発見が出来るツールは必ずあるはず。就活生は、自ら積極的に色んな情報を収集し続けることが大事」と話す。

 田子町の実家から交流会に参加した釧路公立大学4年の畠山結衣さん(21)は、青森で経済活性化に貢献できる仕事がしたいといい、「大企業の説明会はリクナビやマイナビで見られますが、中小企業や自治体は分からないので、地元で発信してもらえてありがたい」と話した。

 新型コロナの影響で拡大したオンライン就活について、畠山さんは「(企業の)雰囲気を感じ取りにくい」と感じている一方、「(会場までは)実家から交通費もかかるので、距離に関係なくすぐできるのはいい」とメリットも挙げた。「今できる自己分析とかをして、やりたいことをかなえられる仕事がしたい」と前向きだ。

 渡辺次長も、「県外からも参加してもらえることを考えると、これからの就活の(形の)新しいスタートになるのでは」と指摘。県内でもWeb面接を始めている企業があるといい、ジョブカフェあおもりではカウンセラーが相談や練習に応じている。交流会は6月も実施し、今後もWebを活用した就活支援を続ける予定だ。(吉備彩日)

     ◇

 オンライン就活の取り組みが進む一方で、Web環境が十分ではない学生を支援しようと、NTT東日本などが、通信機器や貸スペースなど、Web面接環境の無料貸し出しを5月18日から始めた。

 「安定したWeb環境の構築に費用がかかる」「集中できる環境の確保が難しい」といった就活生の不安の声が聞かれたことから、同社が、貸会議室を持つ日本リージャスホールディングスと提携して、ネット環境が整った個室を青森市と八戸市に1部屋ずつ確保。就活生に予約制で貸し出している。個室ではノートパソコンや、Web面接での照明用のLEDスタンドなど、備品も使える。

 同社青森支店の広報担当者は、「ネット環境があっても、自宅では家族がいて落ち着かないといったこともある。個室で集中できる環境で、持てる力を十二分に発揮してほしい」と話す。同社は就活生が悩みを解決できるよう、若手社員による相談会も同時受付している。

 貸し出しや相談会は平日午前9時から午後5時、6月末まで。申し込みは電話で、「リージャスアクア青森スクエアセンター」(017・715・5800)、または「リージャス八戸センター」(0178・86・1700)へ。