米ハワイ島のキラウエア火山で2018年、溶岩が住宅地まで達した爆発的な噴火は、平年の2・5倍の降水量の大雨が引き金だった可能性がある。米マイアミ大などの研究チームがそんな試算結果を英科学誌ネイチャーに発表した。地下にしみこんだ雨水の圧力で岩盤に割れ目ができ、マグマが移動して噴火につながったとみられるという。
キラウエア火山は1983年から穏やかな噴火が続いていたが、2018年5~8月に地震を伴って爆発的に噴火。カルデラが陥没して溶岩が流れ出し、700戸以上が埋まった。
チームは今回、火山周辺の18年1~3月の降水量が平均の約2・5倍と異常に多かったことに着目。キラウエア火山の地下をシミュレーションしたところ、地下1~3キロの場所で、しみこんだ雨水の圧力が過去50年で最高値になっていたことがわかった。
実際、1790年以降の噴火…