湯田温泉の老舗ホテルが廃業、社員ら解雇 コロナ影響

新型コロナウイルス

伊藤宏樹
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 山口市湯田温泉でプラザホテル寿を運営する寿観光開発(木村太一郎代表)は30日、事業を停止した。負債総額は3億7千万円。新型コロナウイルスの影響で3月から利用が落ち込み、直近の客室稼働率は1割を切っていたという。

 代理人弁護士によると、売り上げが急に減ったため民事再生法の適用や事業譲渡はできず、今後は建物と敷地の売却先を探し、破産手続きの費用に充てる方針。調理室を共用する「割烹きむら」も事業を停止した。社員とパートら計13人は解雇された。

 帝国データバンクによると、寿観光開発は1949年に割烹(かっぽう)として創業し、54年にホテル業に進出。温泉を備え、客室は65室ある。

 県内では4月、萩市と美祢市でホテル運営会社の破産が相次いだ。山口市の渡辺純忠市長は「県内最大の宿泊拠点の湯田温泉にとって痛手で残念。従業員の雇用相談など支援策を検討する」との談話を出した。(伊藤宏樹)

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