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 持病がある人を中心に、新型コロナウイルスの感染を心配して医療機関の受診を避ける患者が増えている。対面診療を重視する国は、電話やインターネットの診療には慎重だったが、「非常時の対応」として対象を拡大した。埼玉県内でも4月27日現在で600以上の医療機関が取り組んでいる。実際の診察を取材した。

 「悪寒と頭痛ですか。頭痛はいつからですか。海外旅行や、感染者との接触はありますか」

 さいたま市大宮区下町3丁目の「のなか内科」の野中雅也院長は、診察室から電話をかけ、新型コロナの感染を心配するかかりつけの患者(65)を診察した。

 再診については3月から診察していたが、4月10日に厚労省が認めた初診についても始めている。27日は患者78人中21人が電話の診察で、うち3~4人が初診だったという。

 野中院長は「再診は近くの患者が多いが、初診はかかりつけ医がいない人が多く、離れた住所の人もいる。近くの診療所で断られて、インターネットで探してくるようです」と話す。

 受診したい患者は、同医院に電話をして、診察券や健康保険証の番号などを伝えて診察時間を予約し、同医院からの電話を待つ。

 オンライン診療を受ける患者の中には、カラーファクスで自分で撮ったのどの写真を送ってくる患者もいるという。野中院長は「より情報が得られるので助かる」と話す。その一方で「薬で様子をみて、改善しなかったり熱が上がったりしたら来てもらいます。触ったり音を聞いたりの診察をしないと細かいことはわからないですから」と限界も指摘する。

 同医院の原裕樹事務長はオンライン診療について「厳しかった要件が新型コロナで一次的に緩和された。連休明けにはスマホなどでビデオ通話ができ、予約もできるシステムが稼働する予定」と話す。

 県の27日現在のまとめでは、55市町の613の病院や診療所が取り組み、そのうち248医療機関が、初診から受け付ける。対応する医療機関は県のホームページ(http://www.pref.saitama.lg.jp/a0703/denwashinryou.html別ウインドウで開きます)でも確認できる。(松浦新

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