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 大阪府枚方市が、テレビ会議システムを使った高齢者向けの介護予防運動教室を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が強く求められるなか、自宅で体を動かしてもらおうという取り組みだ。

 「しっかり手を伸ばして脇腹も伸ばしていきましょう!」

 4月27日午前、市保健センターの一室に理学療法士の男性の元気な声が響いた。体を安定させるために両手に杖を持って行う運動「エクサルク」の教室だ。

 男性の視線の先にはモニターがある。テレビ会議システムを通じ、それぞれの自宅にいる高齢の女性4人が映っている。男性の動きとかけ声に合わせて、女性たちは体をひねったり、手足を伸ばしたり。

 30分間動いた後の休憩時間は、画面越しに雑談も弾んだ。「結構汗かいた。久しぶりで楽しいわ」と参加者の女性は笑顔を見せた。

 教室は無料で、運動能力が低下した高齢者向けだ。もともと市民会館で毎週3日実施してきたが、2月下旬から新型コロナの影響で開けなくなった。

 高齢者が家にこもっていると、体力が低下し、介護が必要な状態になってしまう懸念がある。そこで市は、スマートフォンやタブレット端末があれば無料でダウンロードできるテレビ会議システムを使い、オンラインで再開することにした。

 参加者は高齢だけに、体調管理に重きをおく。会場では理学療法士がもう1人待機し、画面越しに参加者の表情を見守った。疲れ過ぎていたり、体調が悪くなったりしたらすぐ止める。

 オンラインでの介護予防運動教室は、体調管理のため、当面は既存の参加者だけを対象に続ける。画面越しの見守りがどの程度できるか見極め、徐々に参加者を増やしたいという。

 市地域健康福祉室の長谷川昌也主任は「孤独感の解消にもつながれば」と話す。(堀之内健史)

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